今日は第53回「NHK障害福祉賞」の授賞式でした。
▼受賞者の方と
この賞は、障害のある人やその周りにいる人が体験や思いを綴るNHKが主催する歴史ある作品コンクールです。
なんとなんと。今回、わたしの作品は第一部門(障害当事者)の優秀賞に選んで頂きました!!感涙
↓こちらから受賞作品が見れます
第53回「NHK障害福祉賞」入選作品を掲載しました。 | NHK厚生文化事業団
とても貴重な経験をさせて貰って、もう感謝、感謝、感謝、です。本当にありがとうございます。あの日、スタバでNHKさんから授賞の電話をもらって震え上がった瞬間を今でも忘れません。笑
さぁ、何度かNHK障害福祉賞に関する記事が続く予定です。今回は、大テーマ《障害について》。
障害ってどういう意味なんだろう
授賞式には、視覚障害・高次脳機能障害・自閉症、、、本当に色んな障害の方がいらしていて、そして色んなご経験をされていました。
でも、みんな語弊を恐れずに言うと「ごく普通の人」でした。わたしが「ごく普通の人」と感じたのは、その方たちの障害のことを知っていたからかもしれません。
障害って、知らないから、わからないから、怖い。知らないが故に決め付けて、自分とは違う人間だと壁を張って、あえて近寄らないという、一見優しさに見える暴力をしてしまう。
その人の特性が生きづらさになったとき、「個性」という言葉が、「障害」へと変わります。逆を返すと、「障害」を「個性」 へ活かすことを私たち誰もが捨ててはいけません。
障害者はできない。
障害者は分からない。
障害者はかわいそう。
障害者は、障害者は、障害者は。
では、その人を障害者にしたのは誰ですか?
「障害者の道」を歩ませてるのは誰ですか?
私たちは、いつも「正答」や「フォーマット」に
物事を押し込みすぎているんじゃないでしょうか。
日本の障害者の傾向
柳田邦男さん、NHK障害福祉賞に携わって何十年と経つそうですが、今日はこんな話をされていました。
「昔に比べ、障害の種類が多種多様になり、
精神障害・発達障害の方が格段に増えている」
20年前までは、身体障害や難病の方の応募が多かったのが近年、精神系や発達系の方の応募が急増したそう。
医療が進んだこと、そして該当者が診断を受けられたこと、色んなことが起因しているかと思いますが、その数が右肩上がりで増えていることは確実です。
精神障害と発達障害。どちらもパッと見で分からないことの方が多い。「変なやつ」で片付けられることは少なくない。各障害の症状に正しい対処や活かす方法はあるのに、知識や配慮がないことでその人を殺すことになってしまう。
今や、法定雇用率も上がりました。働く場にも障害者が増えてきました。今や障害者がいない企業を探す方が難しいです。
それは、プライベートでも同じ。きっと周りには気づかないだけで障害と戦って、苦しんで、もがいている人が必ずいるんです。
見ず知らずの人じゃない、あなたの周りの人が苦しんでいたら声をかけてほしい。まずはそこからでいい。
世の中にどんな個性(障害)があるのかを知る。 そして彼らを理解をして受容してあげて。それってそんな特別なことじゃないと思うんです。
同じ人間と接するのに、特殊なスキルはいらないと思うんです。
「障害者」じゃなく、その人を見ること。
そのために、障害を知ること。
その理解の場として、
この賞はとても意義のあるものだと感じています。
竹口 和香